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本日の報道によりますと、ウクライナにおけるロシア軍の士気低下は著しく、ロシア軍兵士の中には命令を拒否する者も現れたそうです。同情報は、双方による激しい情報戦が繰り広げられる中にあって、英国の情報機関の一つである政府通信本部(GCHQ)のフレミング長官からもたらされており、必ずしも‘事実’であるとは限らないかもしれません。しかしながら、仮に同情報が正しいとすれば、どのような理由からロシア軍の士気が落ちてしまったのでしょうか。ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ侵攻に際してロシア系住民に対する虐殺行為を挙げ、ロシア人の愛国心を煽っています。ロシア・メディアも、同大統領の戦争政策に沿って戦意高揚のためのプロパガンダを積極的に行っておりますので、本来であれば、兵士による命令拒否といった事態は起きないはずです。そこで、第...ロシア軍は負けさせられている?-ロシア軍の士気低下の理由とは
昨日23日、日本国では、衆議院第一議員会館の国際会議室に設置されたスクリーン上に映し出されたゼレンスキー大統領の演説が全国に向けて放映されました。注目されていた演説内容は、日本国に対する謝意と対ロ経済制裁の継続を求めるといった比較的穏当なものであり、‘安全運転’に徹しようとした同大統領の姿勢が伺えます。日本国の政界並びに世論を徒に刺激しないための配慮なのでしょうが、もう一つ、注目すべき発言があったとすれば、それは、日本国に対して‘侵略の予防ツール’の考案を求めたことかもしれません。そこで、本日の記事では、ウクライナ危機に照らしながら、侵略を予防できるツールについて考えてみたいと思います。ゼレンスキー大統領は、同ツールの欠如が、今般の’侵略’をもたらしているとみなしているからです。’侵略の予防的ツール’には、凡そ...’侵略の予防的ツール’とは?-ゼレンスキー演説の提言
本日、3月23日の午後6時に、日本国の国会ではウクライナのゼレンスキー大統領がビデオ演説を行う予定です。アメリカ議会の演説にあって先の大戦における真珠湾攻撃に擬えたこともあり、同大統領の演説内容には、メディアのみならず多くの国民も関心を寄せています。演説は、コメディアン俳優出身のゼレンスキー大統領の得意とするところなのでしょうが、同大統領の国際社会に向けたメッセージを読みますと、自ずと疑問も湧いてくるのです。ロシアが非道であることは疑いようもなく、報道によれば、ウクライナでは’悪魔の仕業’としか言いようのない行為が行われているようです。ゼレンスキー大統領も、とりわけロシアの残虐性を強調しており、都市部の住宅施設をも攻撃したため、女性や子供を含む民間人の犠牲者も多数に上ると報じられています。ロシアは、意図的に家族...非道なロシアと怪しいウクライナ
目下、ウクライナにあっては、東部のマウリポリをめぐる攻防戦が激化しています。同市の陥落も予測されていますが、マウリポリと申しますと、ネオナチともされるかのアゾフ大隊の本部の所在地でもあります。そして、このアゾフ大隊こそ、ウクライナ危機の真相解明の鍵を握る重要な存在となるかもしれません。何故ならば、今般の軍事行動においてロシアが唯一合法性を主張し得るとすれば、それは、同大隊によるロシア系住民、あるいは、ロシア人虐殺が紛れもない事実である必要があるからです。果たして、ロシアの正当防衛論(人道的介入)は成り立つのでしょうか。ウクライナ危機を前にして、日本国政府を含め、自由主義国の政府の大半はウクライナ支持を表明しています。大手メディアが提供する情報のみを信じれば、ウクライナはロシアの一方的な侵略による被害国であり、ロ...ロシアの唯一の根拠が正当防衛という問題
ロシアによるウクライナ侵攻は、かつてないほど西側諸国の団結力を強めたとも評されています。アメリカを筆頭に各国は対ロシア制裁に踏み切っており、自由主義国の結束は揺るぎないように見えます。こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、リモート形式とはいえ、イギリス、カナダ、アメリカ、ドイツの順で議会演説の行脚を始めたのですが(次は日本の国会?)、同大統領の演説は、まことに不可解と言わざるを得ないのです。本日(3月18日付)の日経新聞朝刊には、各国議会における同大統領の演説内容を纏めて紹介する記事が掲載されておりました。もちろん、演説の主たる目的は危機に直面しているウクライナ支援の訴えにあるのでしょうが、中には、首を傾げざるを得ないフレーズも散見されます。イギリス議会においてハムレットの名セリフを引用したのは、如何に...ゼレンスキー大統領の演説行脚の不可解
国連憲章は、紛争の解決に際して平和的手段を用いるように加盟国に義務付けています。ところが、国際社会の現実を見ますと、ロシアは武力による現状の変更を試みてウクライナに侵攻し、平和的解決の原則を破っているように見えます。その一方で、報道によりますと、ウクライナ側からの提訴を受けて、国際司法裁判所は、ロシアに対して即時の侵攻停止命令を発したとされています。果たして、ウクライナ危機は、司法解決し得るのでしょうか。実を申しますと、ウクライナの提訴によるものとはいえ、国際司法裁判所がウクライナ侵攻に対して具体的なアクションを起こしたことは、驚きでもありました。何故ならば、ロシアもウクライナも同裁判所の強制管轄受託国ではありませんので、紛争当事国双方の合意を要するとされる裁判手続きが開始されるとは思えなかったからです。ところ...ウクライナ危機は司法解決できる?ー二つの提案
ロシアからの侵攻を受け、国家存亡の危機に直面しているウクライナのゼレンスキー大統領は、自国への支援を訴えるべく、各国の議会において演説を行っています。オンライン形式ではありますが、8日はイギリス、15日にはカナダ、そして、本日16日には、アメリカの上下両院と続き、日本国政府に対しても、在日ウクライナ大使館を通して国会での演説を提案しているそうです。果たして、日本国でのゼレンスキー大統領の演説は、何を意味しているのでしょうか。報道によりますと、日本国政府は、同大統領の演説の実現に積極的な姿勢を示しているようです。もっとも、演説の内容を見ますと、ロシアの非道な行動への批判、並びに、同行為を止めさせるために飛行禁止区域の設定の呼びかけですので、同区域設定の実行力を有するNATOの加盟諸国において訴えるのは理解に難くは...ゼレンスキー大統領の日本での演説の意味とは?
ロシアによる対中軍事支援につて、目下、アメリカ、ロシア、そして中国の間で激しい情報戦が闘われているようです。アメリカのメディア各社が、ロシアが中国に対して軍事支援を要請したと報じる一方で、当事者であるロシアと中国は、共に同支援要請を否定しているからです。同情報の真偽は別としても、ロシア側が支援要請を事実として認めない理由ははっきりしています。仮に、ロシアが中国の援軍を求めているとすれば、それは、ウクライナでの戦争にあって劣勢であることを認めたに等しくなるからです。ロシアとウクライナとでは軍事力に凡そ10倍の差があり、軍事テクノロジーにおいても前者が後者を圧倒しているとされているものの、いざ戦争となれば、軍事大国であるはずのロシアでさえ、自国一国ではウクライナを制圧できない実態が白日の下となるのです。ロシアのペス...中国の対ロ軍事支援問題-IT兵器戦争に発展する?
ウクライナ危機は、ロシアが核使用を以ってウクライナのみならず国際社会を威嚇したため、NPT体制を根底から揺るがす事態を招いています。日本国でも、安倍元首相の発言を機に核シェアリングの議論が持ち上がっており、与党内でも賛否両論に分かれているようです。岸田首相は、公明党と共に非核三原則の堅持する立場を表明しておりますが、国内世論を見ますと、核武装、あるいは、核に関する議論の必要性を感じている国民も少なくなくありません。それでは、核シェアリングが実現すれば、核の抑止力が働き、日本国の安全は確保されるのでしょうか。核シェアリングとは、簡潔に述べれば、アメリカが自国の核兵器を同国の同盟国に配備する一方で、同盟国が核爆弾の投下任務を担うというものです。同制度は既にNATOにおいて採用されており、現在もドイツ、イタリア、ベル...核シェアリングの最大の論点は’核のボタン’の所在では?
昨日、3月7日に行われた3回目の停戦交渉は纏まらず、今なおもロシアとウクライナとの間の戦闘状態は続いております。犠牲者の数も増える一方であり、非人道的な行為も懸念されるのですが、国際社会からの対ロ批判が強まる中、ロシア側は、突如、ウクライナが密かに核開発を行っていたと主張し始めています。この主張、一体、何を意味するのでしょうか。この件に関して、メディアの多くは、ロシア側がウクライナ攻撃を正当化するためではないか、と憶測する記事を掲載しております。いわば、ロシア側による偽情報の流布ということになるのですが、その一方で、ロシアのアピール通りに、仮にウクライナ側が秘密裡に核開発を行っていたとしますと、ウクライナ危機は、極めて複雑な様相を呈することとなりましょう。何故ならば、ウクライナの立場が180度転換しかねないから...ウクライナの核開発疑惑が意味するものとは?
混迷を増すウクライナ危機の先は見通せず、今後の展開に関しては様々な憶測や予測がメディアでは飛び交っております。地理的に遠方にある日本国内でも不安感が広がっていますが、それは、この紛争が第三次世界大戦への導火線となりかねないからなのかもしれません。そして、第三次世界大戦へと発展するリスクが現実に存在する以上、危機管理の側面から、’誰も言わないシナリオ’についても考慮する必要があるように思えるのです。誰も言わない、少なくとも、各国政府、並びに、大手メディア等は決して言わないシナリオ’とは、今般のウクライナ危機は最初から計画された茶番であるというものです。つい最近までは、こうした説は陰謀論として一笑に付されてきたのですが、二度の世界大戦の経緯を振り返りますと、今般のウクライナ危機から第三次世界大戦へというシナリオも、...ウクライナ危機の’誰も言わないシナリオ’
ポスト冷戦の時代、あるいは、将来に向けたより善き国際秩序の構築という観点から見ますと、ウクライナのNATO加盟は逆行どころか、むしろ、冷戦構造をより危険な方向に導きかねないリスクがあります。本日も、ウクライナのゼレンスキー大統領が、’キエフが陥落すれば、ロシアは、次にバルト三国に侵攻するだろう’と警告したとも伝わりますが、バルト三国は、既にNATO加盟国ですので、仮に同大統領の予告が的中すれば、NATOとの全面戦争、あるいは、第三次世界大戦を引き起こすことは必至となります。北大西洋条約の第5条に明記されている集団的自衛権が、即、発動されるのですから、NATO加盟国という立場は極めて重大な意味を持つのです。NATOには、核大国であるアメリカのみならず、同国と共にNPT体制において核保有国として認められているイギリ...ウクライナの安全をどのように保障するのか?
ウクライナ危機をめぐっては、第三次世界大戦を誘発する懸念が現実味を帯びております。しかも、ロシアのラブロフ外相の発言によれば、来るべき第三次世界大戦は核戦争にならざるを得ないそうです。人類は滅亡の危機に瀕することとなるのですが、今般のロシアによるウクライナ侵攻が引き金となって全世界が第三次世界大戦に巻き込まれる事態だけは、誰もが、何としても避けたいはずです。それでは、第三次世界大戦を回避する道は存在しているのでしょうか。ロシア側のウクライナ、あるいは、西側に対する最大にして核心的な要求とは、ウクライナの非武装化です。具体的には、NATOの非加盟を法的に保障するということのようですが、この要求、必ずしも拒絶すべきものではないように思えます。ロシアの武力による一方的な現状の変更は国際法違反の行為であり、問題の解決方...第三次世界大戦を回避するには?―ウクライナのNATO加盟問題
先行きに不透明感が強まる中、ウクライナ危機をめぐっては、昨日2月28日、同国のゼレンスキー大統領が、EUへの加盟を正式に申請する文書に署名したと報じられております。これに先立つ27日には、EUのフォンデアライデン欧州委員長がウクライナの加盟を歓迎する旨の発言を行っており、同国のEU加盟への動きが俄かに加速化してきています。もっとも、同国の加盟へのハードルは高いとする指摘もあり、難航も予測されるのですが、本記事ではその理由を考えてみたいと思います。第1にして最大の問題は、EUが、事実上の軍事同盟である点を挙げることができます。EUは、経済分野から発展してきた組織ですので(ECSC⇒EEC⇒EC⇒EU)、EUは、単一市場を備えた広域的な国際経済機構というイメージがあります。しかしながら、冷戦崩壊後、1993年にEU...ウクライナのEU加盟申請がもたらす重大な問題
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