このシリーズの最後に、円高や円安の場合に適正賃金はどうなるのかという問題を考えてみましょう。これは典型的には、プラザ合意による円高、異次元金融緩和による円安に対し賃金をどうすべきだったのかという事で、日本がやってしまった失敗の反省という事になります。先ず賃金決定の面から見た円高、円安の意味を定義して、続いて実情や問題点をしるし、そのあと纏めて対応策を考えるという形にします。<円高>円高というのは、円高の分だけ日本の賃金・物価がドル建てで高くなるという事です。プラザ合意(1985年)の場合は、日本の合意後2年で為替レートが240円から120円になりました。これは、国際価格、つまりドル建てでは2年間に2倍の賃上げをして物価も2倍になったという事です。結果は国際競争力全面的喪失という状態です。対応策としては、2...「適正賃金」(第6回)、円高、円安と適正賃金の関係
吉野ヶ里町と鳥栖市、神埼市、みやき町、上峰町において運営する佐賀東部環境施設組が建設した広域ごみ焼却施設クリーンエコランドの共用が明日4月1日より開始します。…
昨日は目達原自衛隊の観桜会に出席。地域の皆さん、自衛隊の皆さんと共に観桜しながら懇親を深めたのですが…自衛隊内に車で入る最中やたら多くの方が私を見る。「俺も顔…
「適正賃金」を考える場合、伝統的に重視されているのは「賃金インフレ」を避けることです。今回の欧米の8~10%を上回るインフレを金利に引き上げで抑えようというのも、「金利引き上げ→経済活動の抑制→雇用逼迫の緩和→賃金上昇の抑制→インフレの抑制」を狙ったものです。インフレについての経験的常識というのは、「原油など輸入価格の高騰→国内物価上昇→物価上昇を超える賃上げ→賃金インフレ発生」というプロセスです。「賃金インフレ」は、正式にはWage-cost-pushinflationで、海外物価の上昇で輸入インフレが起き、それが大幅賃上げの原因となって賃金インフレが起きるというパターンです。日本でも1973年の石油ショックで消費者物価が20%上がり74年春闘で33%の賃上げが行われています。その結果、消費者物価の上昇...「適正賃金」(第5回)、賃金インフレ・賃金デフレを避ける
「経済ブログ」 カテゴリー一覧(参加人数順)